深夜勤縮小による雇い止めは許さない
4月1日付けで久し振りの異動となり、新天地での仕事に就いて約3週間。まだ緊張、とまどいを持ちながらの日々ですが、これも異動した人の宿命か。同じ境遇の人もいるでしょうが、ぼちぼちやっていきましょう。といっても不当な配転・異動を容認しているわけではありませんので念のため。
日本郵便は、普通郵便物やゆうメールの土曜日配達を10月から廃止すること、翌日配達を原則取りやめることを報道発表しました。昨年11月に成立した改正郵便法に伴うものです。10月からは土曜日に配達されていた郵便は月曜日に届くようになりますが、物増になるため一部は火曜日配達に回し、他の曜日については移行期間を設け、来年1月以降、地域ごとに段階的に配達日数を延ばすと報じています。また、深夜勤務の従業員数や燃料費の削減を含め500億円の節減効果があるとのこと(4/2愛媛新聞参照)。
まだまだ具体的なことが明らかになっていませんが、内務・外務、正規・非正規にかかわらず郵便関係の社員にとっては大きな影響があるのは間違いありません。今号は内務関係に絞りますが、とりわけ松山中央局や松山西局で深夜労働に携わっている人はなおさらです。以前に出された計画では「全国の深夜勤8700人のうち5600人(3100人は速達、書留・発着処理のため残置)を昼間帯に配置換を行う」とありました。多少の増減はあるでしょうが、深夜帯の6割以上の人が人員配置の見直しの対象になるわけです。
当たり前の生活が出来る賃金を!
特に深夜帯の大半を占める非正規職の皆さんは、雇用や労働条件が今後どうなるのか不安に思っているかと思います。割増賃金があるなしで時給はだいぶ違います。生活面や様々な事情により深夜帯で働かざるを得ない人もいるはずです。深夜労働は本来の人間の生活リズムに反していますが、こうした多くの人たちに肉体的精神的な負担を強いることによって翌日配達制度は維持されてきました。サービスの見直しを理由に「昼間に替わってくれ」「無理なら雇用の継続がむずかしい」などと会社側が説明することは絶対に許してはなりません。
郵便事業に関わる全ての期間雇用社員とアソシエイト社員に対して、希望する担務と勤務時間帯、勤務時間数や出勤日数のアンケートが現在行われています。個別の意向確認は別途予定されているそうです。アンケートは正直に本音で書いたらいいと思います。
今回の法改正は、利用者にとれば何のメリットもありません。「郵便の役割は終わった」という声が「創業150年」の歴史に突き刺さっています。正規・非正規の枠を打ち破り、ひとりの雇止めも許さず、昼間帯でも当たり前の生活ができる賃金をみんなで要求していきましょう。
職場の声
今月初めに自宅に送られてきたJP労組新聞は、2020年の春闘妥結の記事だった。交渉の過程も載っていたが、どうも来年の春闘はだいぶ違ってきそうだ。会社側は「会社の将来を考え定期昇給のあり方をどうしていくのか議論したい」「一時金について、今春闘を機に会社別の業績や経営状況に基づき議論し、各社の業績に応じた水準としていきたい」と投げかけてきている。組合も組織内議論を進めていく必要があると考えているようだ。
これまでは、グループ単一労組としてまがりなりにも一体感を持った交渉をしてきているが、それが無くなるのか。定期昇給もやめて評価制度をもっと取り入れて、格差をつけていくのか。隣の仲間を競争相手と見なければならないのか。ギスギスした職場が目に見える気がする。
職場の声2
月曜日の配達は今でもパンク状態です。10月からの土曜休配で更に追い打ちをかけられることは間違いありません。配達出来ず郵便を持ち帰ることも常態化するでしょう。また、土曜・日曜の書留・速達・ゆうパケットの配達が強制されてくると思います。今でも配達出来ないで書留は翌日配達に回されています。しかし、ゆうパケットは100%の配達が強制されています。コロナの再拡大による航空便の減便などで、物の流れが変わった場合、現場がさらに混乱するのは目に見えています。
土曜休配で、金曜・土曜収集分を月曜に配達、来年1月からは翌日配達も廃止し、木曜・金曜収集分を月曜に配達するという計画です。滞りなく流れていた郵便業務が土曜休配によって1日止まってしまうことの影響は計り知れません。
非正規社員を低賃金で働かせてきたうえに、更なる労働強化を現場に押し付けることは絶対に許せません。
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